株式会社センクリード

「負けるもんか」の精神から生まれた新時代の検品システム。画像検品Handyシステム開発秘話

製造現場における目視検品は、ミスが起きやすく、担当者の負担も大きい業務のひとつです。しかし、それを当たり前として受け入れている現場は、今も少なくありません。

この記事では、そんな現場の課題に正面から向き合い、ハンディ端末1台で検品を自動化するシステムを作り上げるまでの過程をご紹介します。
試行錯誤の連続だった、泥臭くも真摯な開発の舞台裏を、ぜひご覧ください。

何気ない一言から始まった開発

画像検品システムの開発のきっかけ

「センクリードさん、OCRやってますよね?」

長年付き合いのあるハードメーカー様の営業担当からのこの一言。
今や弊社を代表する商品のひとつとなった画像検品Handyシステムは、ここから生まれました。

肯定した私たちに、営業さんは「日本語は読めますか?」「Androidで動きますか?」と畳みかけます。

内心では厄介なことになりそうだと思いつつも、「日本語読めます」「Androidいけます」と軽く答えたのが運の尽き。
そのまま話はどんどん加速し、気づけば次々と要件が追加されていました。

  • ハンディのカメラで撮影
  • 日本語OCRを実行
  • 目視で検品しているものを画像照合で済ませたい
  • 照合結果を画面にOK/NGで表示したい

などなど、シンプルながらも前例のない要件が並びます。

製造現場の検品業務をそのままシステム化するという、なかなかの重さがある開発案件です。

ハードな案件になりそうな気配を感じ取りながらも、断る理由も見当たらなかったため、チャレンジしてみることにしました。

 

まずは作ってみる

当時、製造業の現場の経験がなかった私たちは、右も左もわからない状態でした。

やってみなければ何もわからないという思いから、とりあえずデモを作ってみることに。
わからないながらに、とにかく動くものを作って、現場に持っていきました。

しかし、結果は想像以上に厳しいものでした。

現場の方から次々と、

「これじゃ使えない」
「誤判定が多すぎる」
「手でやったほうが早いのでは?」
「現場はそんなに甘くない」

といった、率直なフィードバックが出てきます。

一度では終わりません。修正し、持っていき、指摘を受け、修正し、また持っていく……このサイクルを何回繰り返したか、正直なところまったく覚えていません。

しかし、毎回いただくご指摘が非常に的を射たもので、手ごたえを感じると同時に、現場の方への尊敬の念を抱きました。

現場の方にしかわからない視点や経験が、そこにあったのです。

 

作り続けた理由

終わりの見えない開発に、心が折れそうになる場面は何度もありました。それでも続けられたのは、技術的に必ず実現できる確信があったから、そして現場と向き合う価値を感じたからです。

現場の方の作業への姿勢、プライド、「よくしたい」という思い。そして現場が抱えるリアルで明確な課題。

それらに触発されて、私たちにも「負けるもんか」という気持ちが燃え上がります。

この「負けるもんか」「やってやる」という気持ちが、繰り返しの連続を乗り越える一番の原動力でした。

 

積み重ねが「使えるシステム」を作る

繰り返しの改修作業で改善する内容は地味なものばかりです。

わずかなOCR精度の向上、UIの調整、操作ステップの削減、判定ロジックの見直し……ひとつひとつは小さな変化ですが、それらを丁寧に積み重ねていきました。

すると、ある時から「あれ、前よりよくなっていますね」という言葉がちらほらと出始めました。
現場の反応が変わった瞬間です。

そして何度目かわからないデモのとき、現場担当者の方から

「これならいけるかも」

という言葉が。この一言で、私たちもようやく「いける!」という確信が持てました。

 

人の目を越える精度での検品を実現

さらに改修を重ね、完成したシステムの仕組みはとてもシンプルなものです。

ハンディターミナルで検品対象を撮影し、日本語OCRで読み取り、マスタのデータと自動照合し、OK/NGを表示する。

たったそれだけですが、人が目視で行っていた検品作業を、機械が代替するということを意味します。

検品ミスもなく、圧倒的な処理速度を実現した画像検品Handyシステムに、現場からは「なぜ今まで存在しなかったのか」というお声までいただきました。

 

このプロダクトの本質的な強み

画像検品Handyシステムは、単なるOCRソフト・アプリではありません。最大の強みは開発の過程そのものにあります。

現場に鍛えられ、現場の声から作られたプロダクトである。これこそが強みです。

現場の声を最大限に反映しているからこそ、現場で受け入れられて、使ってもらえるシステムになったのです。

振り返ってみれば、ゴールの見えない開発の日々、業界文化への適応、認識精度やハードウェアの限界との戦い……これらの苦労こそが、画像検品Handyシステムの価値を作ったのだと思います。

 

撮影ボタンを押すだけで検品完了! 画像検品システムのご紹介

画像検品Handyシステム

読み間違いのリスクやダブルチェックの必要性など、人の目での検品作業は時間と労力を奪います。

センクリードの画像検品システムは、正解となる文字列やマーク、ラベル等をその場で撮影するだけで検品可能。ハンディターミナルやモバイル端末で手軽にご利用いただけます。

画像検品システム – ボタンを押すだけで自動検品